ー月の世界ー

「よく来たわね。たこわさ姫」
「女王様。用事ってなんでしょうか?」

「あなたまーた火星人と大喧嘩したそうじゃない」
「違うんですよー
だってあいつら後ろから突然飛び蹴りしてきてー」

「あなたをもうこの月へは置いておけないわ
一度地球に行って勉強してらっしゃい」
「え??????」

「こら!たこわさ姫!どこへ行くの!?」

「あーあ
これで月ともしばらくお別れかー
バイバーイ!」
チュンチュン

「ばーさんちょっと森へ行ってくるべー」

「おや?なんじゃあれは」

「なんと!こんな竹の中に赤ん坊が」

「なんて可愛い赤ん坊じゃ
よしよし。すぐに連れて帰ってやるからな」
そして

おじいさんの家で育った
たこわさ姫は
すくすくと育ちました

「お前も良い年ごろになった。
そろそろ婿を貰わんといかん」
「わたし結婚するんですか?」

「明日はお城へ呼ばれておる。
出発するから準備しておきなさい」
「はい・・・」
― 翌日 ―

お城にて

「初めまして。私はたこわさ姫です
皆様お初にお目にかかります」

では今から5名の候補者のアピールタイムとする
一人ずつ前へ

「私は地元のペンキ屋で屋根の修理しています。
ただ雨の日はペンキ塗れないので仕事は休みです」

「そうなんですね
では次の方お願いします」

「私は代々受け継がれているお寺の二代目です。
毎日の楽しみはお賽銭の金額を数えることです」

「ありがとうございます。
では次の方」

「僕は今はシンガーソングライター目指しながら
バイトしつつたまに駅でライブしたりの毎日です」

「なるほど・・・」

「ごめんなさい、ちょっと失礼」

「どうしても気になっちゃって
すみません。一瞬だけ席外します」

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